一年生の苔植物というものは実は珍しいものではなく、日本に生息するものだけを考えてみてもかなりの種類があります。
中には数か月で一生を終える短命のものもあります。
一年生のコケ植物は、その成長の時間が限られていることからほとんどが小型の種類に限られ、なかなか私たちの目に触れることはありません。
そのような特徴からあちらこちらに普通に生息しているのですが、簡単に見過ごしています。
一年生のコケ植物は短い生涯の間に一回だけ、それも一生の最期の段階になって胞子嚢を作り、胞子を飛ばした後は枯れてしまいます。
休眠などによって成長に不適切な時期をやり過ごすことが出来るために、胞子は一般に植物体に比べて乾燥などの厳しい条件により長く耐える力があります。
このことから、一年生のコケ植物は、生存に不適切な状況が定期的に訪れるような、言葉を換えれば不安定な場所に生えるうえで都合が良いことになります。
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